学問の道を散策しよう

圏、函手、自然変換といった概念は、代数的構造の変換の自然さを形式化するために1940年代に導入された概念である.圏論のアイデアや手法は、ホモロジー代数やファイバー束をはじめとして、代数幾何、微分幾何、代数トポロジー、代数解析といった現代数学の様々な分野においていろいろな概念をクリアにしてその上に新しい概念を作り出すのに役立っているが、近年ではさらに数理物理、コンピュータ科学の分野でも、その応用が目覚ましい成果をあげている. 本書は、圏の概念の考案者の一人マックレーンが、数理科学のさまざまな分野の研究に携わる学生・研究者のために、圏論の基礎をまとめた標準的なテキストである.本書一冊で、圏論の応用に必要な知識が一通りカバーできるよう配慮されている. 前半(第I章~第V章)では、予備知識をしぼった上で、圏論の基本的な内容を初学者にもわかりやすいよう丁寧に解説.そして後半(第VI章~第XII章)では、モナドと 代数、モノイダル圏、アーベル圏のほか、組み紐付きモノイダル圏や高次元圏といったさらに複雑な構造をもつ圏についても解説している.

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