学問の道を散策しよう

アルゴリズムの振舞いを乱数に依存させる乱択アルゴリズムが流用されており,単にアルゴリズムといえば,今日では乱択アルゴリズムを含んでいると考えるのが普通である。しかし,実用アルゴリズムの世界では,乱択アルゴリズムの効果と価値が十分に認識されているとは言い難い。この状況を改善するには,アルゴリズム教育において乱択アルゴリズムに正当な地位を与える必要があろう。全体として,さまざまな分野の乱択アルゴリズムを網羅することは考えず,少数の乱択アルゴリズムを例として基本的な考え方のパターンを掘り下げる方針を採った。本書のレベルはやや高度であり,大学院あるいは学部の高学年でアルゴリズム理論とその基礎になる数学的素養を既に身につけた人,あるいはこの分野でこれから研究を始めようとする研究者を主な対象としている。

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